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  • 路地倫太郎

今こそ見直そう!飲食店の儲かるメニューと客を呼ぶメニュー

更新日:2021年4月16日


まず初めに、コロナ禍で大打撃を受けている飲食店の皆様へ

苦しい状況かと思います。早々なコロナの終息を祈るとともに、また美味しい食事とスタッフの方の笑顔に会える日を楽しみにしております。


飲食店のメニュー、原価率は30%ってよく聞くけれど…?

メニューを決める時、それは飲食店の方にとって一大事の作業。

かく言う私も飲食店で店長をしていた時は頭を悩ませておりました…。

「味・盛り付けはいいのか?コスト・単価は見合っているか?キッチンの動線上、不具合はないか?」などなど考えだしたらキリがありませんが、ここではまずメニューの値段設定についてお話ししていきましょう!


メニューの値段設定を「原価」から考える場合

美味しいレシピが出来上がった!さてメニュー化だ!なんて時に出てくる悩み「いくらにしよう?」お客さん目線で考えると美味しいものを安く食べられるにこしたことはございませんが…

まずは食材や調味料がいくらかかったのかを計算。これが1,000円だとします。


この場合「原価=1,000円」です。

飲食店の一般的な原価率は30%といわれているので、


 

原価÷原価率=売値

1,000÷0.3=3,333


 

つまり原価が1,000円かかるメニューの原価率を30%として売値を決める場合、売値は3,333円となります。


よし、じゃあ端数は繰り上げ3,400円!これでメニュー価格はOK!!と思った皆さん

本当にそれだけでいいのでしょうか?

そもそも、なぜ原価率は30%と言われているのか疑問に思われた方も多いはず…




ではここからは原価率30%が、一体どこからでてきた数値なのを紐解いていきましょう。


なぜ原価率は30%なの?

飲食店を経営していく上で大切な「FL比率」と「FLコスト」とは?


なんだか、また難しい単語がでてきた…と諦めそうになりますが簡単に言うとF(Food)食材費とL(Lobar)人件費がどれくらいで(コスト)、売上高に対してどれくらいを占めているのか(比率)を、きちんと計算しメニュー(商品)の価格設定をすれば利益が生まれるとういうわけです。これを計算式にすると


 

FLコスト=食材費+人件費

FL比率=(食材費+人件費)/売上高


 

飲食店のFL比率は55%~65%

つまり原価率を30%くらいに抑えないとFL比率が高くなってしまう為、一般的に飲食店の原価率は30%という数字がでてくるのです。


ただここで注意しなければならないのが、日本全国に約67万店あるといわれている飲食店全てに原価率30%は妥当でしょうか。


 

昨今、女性も入りやすいおしゃれな立ち飲み屋やキッズスペースが設けられたファミレス型居酒屋、ノスタルジックな雰囲気とSNS映えするメニューを揃えたNeo居酒屋など対象客がサラリーマンのお父さんだけではなくなり若い女性や子育て中のママさんにシフトを向けた居酒屋が増えてきています。


立ち飲み屋ではキッチン、ドリンカー、ホールなど役割分担をせず1人のスタッフが兼任された体制を取り人件費を抑える仕組みになっていますし、所謂大手チェーン居酒屋などの大箱の店舗は人手がいる分、一括で仕入れをして原価を抑えているといった工夫もあるでしょう。

ガールズバーなど会話とお酒を楽しむお店では食材費率より人件費率を高く考え、より人気のでるスタッフを集めることに重きをおいています。


このように一括りに飲食店と言っても、その店特有の「売り」に対してFL比率は変わってくるのです。


長くなりましたが、ここまでは飲食店のメニュー作りの際に考えなければならない値段設定のお話し。


 


「儲かるメニューと客を呼ぶメニュー」

値段設定に軸を置き「儲かるメニューと客を呼ぶメニュー」について書いていきましょう。

こちらは先程お伝えした通り、数ある飲食店を一括りには考えられないからこそ、その店特有の「売り」を考える必要があります。


もちろん「売り」が、広くて子供を遊ばせるスペースがある、夜景が一望できて雰囲気がバッチリなどでもいいのですが今飲食店を営んでいる方にとって立地はなかなか変え辛いポイントです。

比較的テコ入れしやすい「メニュー」の「売り」を決めていきましょう。


では「メニューの売り」とは、簡潔に言うと「あれが食べたいから、この店に行く」といったようにユーザーを来店に促すものです。



例えば新鮮で美味しい魚料理を出す大箱のA店があるとしましょう。

A店に訪れた際メニューに、「数量限定!本日の煮魚(一尾) 390円!」とドドーンと書かれていたら「安いし数量限定!?」と心を揺さぶられるでしょう。


「数量限定!本日の煮魚(一尾) 390円!」の原価が200円だとすると


原価÷売上×100=原価率なので

200÷390×100=51(小数点以下切り捨て)


原価率でいうと51%、大箱でスタッフも確保しているA店。FL比率を考えると赤字のメニューですがお客さんが「数量限定!本日の煮魚(一尾) 390円!ください」と注文した際スタッフの方が「こちらご注文を受けてから煮つけます!お時間少々いただくので、お待ちの間、スピードメニューはいかがですか?」なんてお声がけすると「じゃあそれも!」と別メニューの注文や、煮魚を待つ間ドリンクの注文も入るでしょう。


つまり煮魚の原価(ここで言う売りのメニュー)が多少赤字でも、原価率を抑えた利益率が高いメニュー(ここで言うスピードメニュー)の注文が入れば原価率の採算が合ってきます。


まとめ

お客さんの満足度が高い売れるメニューを定期的に見直し、本日や今週のおすすめとしてお客さん(ユーザー)に周知することによって「客を呼ぶメニュー」になります。

あとは原価率を抑えている利益率が高い「儲かるメニュー」と安定した原価率を設定したグランドメニュー。

これらをバランス良くちりばめることにより、より利益が生まれお客さんが満足度を得られるメニュー構成になるでしょう。


 

2021年4月からは税込み価格の表示が義務付けられます。

メニューを作成し直す飲食店の皆様、これを機にメニューの価格改定やFL比率を考え直してみてはいかがでしょうか。





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